AZEL Panzer Dragoon RPG
AZEL Panzer Dragoon RPGを今ごろやり直している。1998年にセガから発売された、SEGA Saturn専用ゲームだ。
パッケージには、「RPG」は(株)バンダイの登録商標です
とか書いてある。時代を伺わせる商標登録の仕方。
もう6年も前のゲームだから画面がものすごく荒い。目を凝らしたってディテールは見えない。解像度が今のゲームの4分の1(320*240px)で、ポリゴンに色と質感を与える役目のテクスチャ領域も今のゲームからするとほんの雀の涙程度の大きさだ。
ポリゴンの頂点同士がせわしなく優先順位を争い常にプルプル律動している。目を凝らしたって見えない。もともとそれくらいしか画面情報がないんだから。
イライラしつつゲームを進める。よくこんな映像をありがたそうに見入っていたものだ。
が、次の瞬間、僕は一瞬にしてブラウン管の中に引き込まれてしまう。
四角四面のキャラクターから、唐突に流れる涙。それは彼の本当の涙なのか、単なるレンダリングエラーなのか、そんな、ほんの1ピクセルの機微に目を凝らしていくと、このガタガタボワボワの世界が俄然リアリティを持って襲ってくる。
ここで(彼)が涙を流したのなら、僕がかつて見た物語の意味は全く変貌してしまうのだ。第二の結末が頭を擡げてくる。
ゲームデータをロードしなおし、何回かその場面を見てみるとそれは全く、映像表示の都合に拠るものだった。
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