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2012.09.15

iPhoneについて

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週末の晩酌をしみじみと楽しんでいたら、探偵ナイトスクープをぼけっと眺めていた妻が突然意を決したように


「私、iPhone5にしてもいい?」と言ってきた。


「へぇ!」思わず素っ頓狂な声が出る。なんとなく、そういうものには興味ない人物だと思っていたからだ。今大事そうに持っているそのiPhone4だって僕が半ば強引に勧めたものだった。


「女は機械が苦手」みたいなのは依然僕の中に偏見としてある。今回だって「なんか大画面になって、軽くなったみたいだし」とフワッとしたことを言ってたし。


でもよく考えてみれば固定電話、ポケベル、ケータイ絵文字時代から、通信デバイスを使いこなして社会現象にまで昇華させているのは基本的に女性なんだよな。だから僕の知らないうちに、スマートフォンをむちゃくちゃ使いこなしているのかもしれない。


僕のiPhoneにはパスワードロックが掛かってないけれど、妻のiPhoneにはパスワードロックが掛かってる。


あの中には何があるんだろうね、スマートフォンになってからはより一層、あの中はきっともう、倉のようになっていると思う。

2012.09.13

無題ノート

Sandwitch

梅田駅のベンチで、今にも踊りださんばかりの勢いでぐるんぐるんと体を揺すっているおじさんがいた。

周りに音楽は鳴っていないし、ヘッドフォンを着けている様子もない。

代わりに数枚の楽譜を手に持っていた。

おじさんは楽譜を読みながら、頭の中で音楽を鳴らしていたのだ。そうしてその音楽に入り込んで、ノリノリで陶酔している。

よく見ると紅白ストライプのシャツに、パーマが解けかけた明るい金髪、いかにもミュージシャンという風情。小刻みに揺れる膝の上にはバイオリンケースらしきものが凭れている。

こんな雑踏の中で、イメージトレーニングでもしているのだろうか。

彼の体は楽譜の進行にあわせ、ますます大きくうねりはじめる。

僕はおじさんの目論見通りに自分が観客としてそこに佇んでしまっていたことに気づき、道をまちがえたふりをしてその場を離れた。

2012.09.12

No title

Chair2012


文章を考えているうちにすっかり深夜になってしまった。

2012.09.02

罠

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